ダイヤのカラちゃんと小石のサラくんは、いつものようにお話しています。
どうやら今日は2人で夜空を眺めているようですね。
小 石「お月さまキレイだね」
ダイヤ「そうね、本当に綺麗ね。ねえサラくんはお月さまの中でどれが一番好き?」
小 石「ボクは満月だよ。まん丸で大きなピザみたいだからね」
ダイヤ「うふふ、サラくんは、ピザ大好きだものね」
小 石「カラちゃんはどのお月さまが好きなの?」
ダイヤ「私はね、三か月」
小 石「三か月・・・、わかった!カラちゃんの大好きなメロンだね、カットしたメロンにソックリだものね」
ダイヤ「うふふ、サラくんったら。それもあるけれどもっと好きな理由があるの」
小 石「もっと好きな理由・・・?カラちゃんそれ教えて」
ダイヤ「いいわよ。三か月って光と影でできているでしょう。だから好きなの」
小 石「光と影?光っているものとそうじゃないもの・・・。まるで僕らみたいだね。ということは、カラちゃんもしかして、それって告白ってやつかい。ダメだよ!そういうことは男のボクから言わないと!」
ダイヤ「サラくん・・・?そうね、じゃあ落ち着いてから聞かせてね。サラくん興奮するとまたどこかにぶつかって欠けちゃうよ」
小 石「そうだね、そうするよ」
ダイヤ「じゃあ、私がサラくんの気持ちを静めるお話をしてあげる」
小 石「どんなお話?」
ダイヤ「三か月のお話よ」
小 石「えっ、そんな話を聞いたらボク」
ダイヤ「違う三か月のお話だから大丈夫。さっき光と影って言ったでしょう。あの光は私たち自身じゃないかなって思うの」
小 石「私たち自身?」
ダイヤ「うん。あの影はね、思い出とか記憶とか、過ごしてきた時間みたいなもの。その中には楽しいこと、嬉しいこと、悔しいこと、悲しいことが沢山つまっているの」
小 石「アルバムみたいだね」
ダイヤ「そうかもしれないね」
小 石「じゃあ、たまに開いて見ることもできるのかな?」
ダイヤ「見ることもできるものもあるし、見たくないものもあるかもしれない。見たくなくても見えてしまうものもあるし・・・」
小 石「どうして真っ黒なんだろうね、写真みたいにキレイに見えればいいのに」
ダイヤ「写真はいつまでも変わらないでしょう。あの影の中にあるものは変わっていくから・・・それできっと真っ黒なままなのだと思うわ」
小 石「変わる?不思議だね、出来事は事実なのに」
ダイヤ「うん不思議ね、出来事は変わらない。でもね、それに対する受け止め方は変わっていくわ。何か辛いことがあったとしても、それがとても良かったことに思えることもあるでしょう」
小 石「例えばどんなことだろう?」
ダイヤ「例えば、失恋した時はとても悲しくて辛いけれど、ずっと後になってそれがあったから今があるんだと思える時があるでしょう」
小 石「カラちゃん失恋したの?ボクはカラちゃんのこと大好きだから安心して!」
ダイヤ「サラ君、嬉しい、ありがとう。それに今のは例えばの話よ。でもね、そんなふうに、いつか変わっていくの。どんな思い出も。そう思っている。だからどんな思い出も大切に寄り添ってあげる。そうすると、きっと自分自身も光ってくるんじゃないかと思うの。ほら三か月って影のすぐそばにぴったり寄り添って光っているでしょう。まるで赤ちゃんを抱いているお母さんみたいに。影が赤ちゃん、光がお母さん。元気に育ってねとほほ笑んでいるから、あんなに優しく光っているのね。だから三か月が一番いいなって思っているの」
小 石「ふぅ〜ん、そんなふうに三か月を見るとなんだか心が落ち着くね」
ダイヤ「うん、ずっと見ていたいね」
小 石「うん、さっきから見ていたら今度は餃子に見えてきたよ。カラちゃん、ごはん食べに行こうよ!」
ダイヤ「サラくんにそれを言われたツキあわなくちゃね」
小 石「そうさ、これからハネムーンってね」
なんだかんだといいながら今日も二人で楽しく落ちつきましたね。